たくさんの声援をいただきましてまして、感無量な次第であります。
そして携わった役者陣、スタッフ陣、大変お疲れ様でした。
これからもがんばりましょう。
さて、今回のテーマ。「正義」と「信念」ですが、(そもそもテーマを二つ置くところが、愚の骨頂ですが)
それと真っ向から立ち向かえたことにとりあえず安堵しています。
でも、それを行うのはこれからです。
海賊ハイジャックのテーマはまず信念を貫くことにあります。
それは止まらないことです。
何が起ころうとです。
さて、主人公ラッキーについてですが、このような悪漢を主人公にとらえることで物議を醸しました。
しかし、プロジェクターで最後投影されていたように、
後の世は彼を英雄として祭り上げているのです。
英雄と呼ばれる人は、最初から英雄なわけではない。
それは数々の試練を乗り越えた故の結末なのである。
彼はまず生来、貧弱な肉体と醜悪な性格を与えられた。
それが第一の試練。
彼は他を嫉み世を恨み、殺戮を愛した。
若くして数々の悪事を働き、一世では償いきれないほどのカルマを残す。
そして壮年期にその罪は彼の背にどっと積み重なる。
自分の悪性から家族を失い、友を失い、愛する女性を失い、人生の師を、尊敬する義兄をも失うことになる。
その罪に気付いたときの彼は、他の同年代に比べるよりも遥かに劣る精神力しか持ち合わせておらず、死よりも辛い絶望に苛まれる。
それが第二の試練。
だが彼は立ち上がらなければならない。託してくれた希望のため、残してくれた力のため、譲り受けた信念のために。
そしてその託された思いを解き放ち、その正義を顕現させることが、彼に与えられた最後の試練。
自ら殺めた人たち、自らによって逝ってしまった人たちのため彼は英雄にならなければならない。
人の世は語る。
もしその人物が傑物となるならば、世はその人に重い試練を与える。それは並みの人間に耐えられる代物ではなく、その人物がその器を持っているからこそ与えられるものなのだ。
本当の悪を知らぬものは英雄たりえない。その意味を知っているからこそ、それを否定できるのだ。
誰よりも負け、誰よりも失敗をしたからこそ、彼は成功を収めたのだから。
返して、誠にご来場ありがとうございました。
これからも皆様の期待にこたえられますよう、誠心誠意、努力する所存でおります。
助けられず先逝かれた先人たち、自らの過ちで亡くなった友たち。
見ていてください。